「NHKは夏ドラマで本気を出すみたいですね」。
テレビ関係者が驚くのが「空白を満たしなさい」です。
「平野啓一郎の大ヒット作品を高田亮が脚本家しました。さらに制作は”ヒット請負人”の柴田岳志ですから」
マスコミ関係者がゴクリと唾を飲み込むほど期待し、戦々恐々としています。
今回はそんな業界の注目を集める「空白を満たしなさい」をご紹介します。
放送日程
開始:2022年6月25日(土)
局:NHK総合
時間:午後10時~10時49分
話数:連続5回
キャスト(相関図)
- 柄本佑(土屋徹生役)
- 鈴木杏(土屋千佳役)
- 阿部サダヲ(佐伯役)
- 萩原聖人(出演)
- 渡辺いっけい(出演)
- うじきつよし(出演)
- 藤森慎吾(出演)
- ブレーク・クロフォード(出演)
- 風吹ジュン(出演)
問題は藤森慎吾
「NHKが冒険をしたというか、大失敗したというか……オリエンタルラジオの藤森さんは、思い切った起用です」
テレビ関係者はそう苦笑しますが、どういうことでしょうか?
「TBSの『インビジブル』が大失敗に終わったのは、シリアスなサスペンスなのに、久本雅美さんや原田泰造さんなどの芸人がひっかき回したからと、悪評が凄いんですよ」
春ドラマ「インビジブル」は確かに、DAIGOさん、モデルの堀田茜さん、「Hey!Say!JUMP」の有岡大貴さんと、芝居ができない方々が大勢出演してしまいました。
しかし、今回は藤森さん一人です。
「NHKの現場は、民放の比べ物にならないほど、固いんです。さらに芥川賞作家の平野さんが撮影現場を見学しに来るので、現場はピリピリしてますね」
藤森さんのパリピぶりがNHKでも炸裂するのか――ドラマの楽しみが増えましたね。
ネタバレあらすじ
世界各地で、死んだ人間が生き返る「復生者」のニュースが報じられています。
生き返った彼らを、家族は、職場は、受け入れるのでしょうか?
土屋徹生は36歳。
3年前に――自死したサラリーマンであり、「復生者」の一人です。
「自分は、なぜ死んだんだ!?」。
自らの死。
その理由を「復生者」として追い求めます。
その過程で彼は、人が生きる意味、死んでいく意味、そして幸福の意味を知っていくのですが、やがてタイムリミットが……。
真相を解明した彼=「空白を満たし」た彼は、成仏するのでした。
みどころ
みどころは2つあります。
1つは、豪華な役者とスタッフが集結した点です。
そしてもう1つはスバリ、大ヒットした平野啓一郎の同名小説です。
3トップ「柄本佑」「鈴木杏」「阿部サダヲ」
今や、芸能界を代表する3人が揃い踏みとなったこともあり、キャストが大注目になっています。
柄本佑主演で平野啓一郎『空白を満たしなさい』ドラマ化 共演に鈴木杏、阿部サダヲら#柄本佑 #鈴木杏 #阿部サダヲ #空白を満たしなさい #平野啓一郎
pic.twitter.com/Vvo6AH5GTXhttps://realsound.jp/movie/2022/03/post-985994.html— リアルサウンド映画部 (@realsound_m) March 11, 2022
「メロドラマでは、俳優と女優の”2トップ”はありますが、3トップは初めてですね」
そう語る前出のテレビ関係者。
「さらに、脇を固めるのは、萩原聖人に渡辺いっけい。NHKはよくこれだけ、キャストを固められたものです」
その中でも、あえて一人を上げるのなら、誰になるのでしょうか?
「柄本佑さんです。2023年にシン・仮面ライダーの公開が控えており、今後ますますブレークしますから」
ドラマを前に、柄本さんの予習は必須となりそうですが、シン・仮面ライダーは公開がまだなので、観ることができません。
「でしたら、『ミステリと言う勿れ』を見ておいてください。柄本さんの魅力が詰まっていますから」
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スタッフはヒット請負人
「NHKが夏ドラマで本気なのは、制作と脚本家を見れば、一目瞭然です」。
テレビ関係者は、熱弁を振るいます。
制作は、NHKエンタープライズの柴田岳志さんです。
「土曜ドラマ 夏目漱石の妻」で、演出賞を見事に受賞されたベテランです。
「さらに、天皇陛下の国民祭典と祝賀式典を手掛けた黛りんたろうも制作で入っています。鉄壁ですね」
それでは、脚本家の高田亮さんはどうでしょうか?
「高田さんが映画畑の長い方ですね。2022年だけでも、『さがす』『死刑にいたる病』『グッバイ・クルエル・ワールド』と3作が公開される大御所です」。
春ドラマでも、唯一、視聴率2桁をとった「マイファミリー」は脚本家の力によるものでした。
今回は大ヒットした原作が存在するだけに、脚本家の力が改めて問われるドラマになります。
原作は平野啓一郎の同名小説
「日蝕」で120回(1999年)芥川龍之介賞を受賞した平野啓一郎さん。
そんな平野さんの略歴と原作をご紹介します。
略歴
誕生日:1975年6月22日
年齢:46歳
学歴:京都大学法学部
受賞歴
芥川龍之介賞(1999年)
芸術選奨新人賞(2009年)
ドゥマゴ文学賞(2009年)
芸術文化勲章シュヴァリエ(2014年)
渡辺淳一文学賞(2017年)
読売文学賞(2019年)
デビュー:1988年
出身:福岡県北九州市八幡西区(生まれは愛知県蒲郡市)
妻:モデルの春香
大使:文化庁の文化大使に任命。フランスに1年間滞在
原作は?
「平野さんは天才肌の作家ですね」。
ある文芸評論家は、こう語ります。
「デビュー作の『日蝕』もそうですが、コツコツとプロットを練るよりは、時代を読み取って”一筆書き”する作風です」。
【次:平野啓一郎インタビュー】
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そんな平野さんにとって、「空腹を満たしなさい」はどんな作品なのでしょうか?
「『空腹』ではなく、『空白』です。漫画雑誌『モーニング』で掲載された作品で、当時から大反響でした」。
どういった点が反響を呼んだのでしょうか?
「2つあります。1つは、平野さんが亡父と同じ36歳を迎え、初めて『命』と向き合った作品であることです」。
命といえば、東日本大震災の影響もあるのでしょうか?
「もちろんです。平野さんはこの小説を書くにあたって、震災が動機になったと語っていましたから」。
つまり、芥川賞作家が全力で「命」を描き切った作品だと捉えていいのでしょうか?
「その通りです。『命』という普遍的なテーマだからこそ、共感性が高く、連載当時からそこが話題の焦点だったのですから」。
ドラマを見る前に、原作のチェックは必要でしょうか?
「お堅いNHKですが、今回は脚本が高田亮ですから、原作を変える可能性があります。その違いを楽しめれば、2度おいしいですよね」
期待が止まらない「空腹……空白を満たしなさい」は、6月25日からスタートです。
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