社会福祉士は国家資格です。
「人生100年時代」「働き方改革」が叫ばれる昨今、国家資格を身に付ければ人生で大きなアドバンテージが手に入ります。
社会福祉士になるには「国家試験に合格」しなければなりません。
また、社会福祉士を受験するためには、受験資格を得る必要があります。
この記事では、これから「社会福祉士」試験の合格を狙う方にとって、お得な記事になっています。
また「これから社会福祉士になりたい」と思う方への一助になれれば幸いです。
社会福祉士の受験資格
「社会福祉振興・試験センター」のホームページに、社会福祉士の受験資格が掲載されています。
私もタマにはハッキリとモノを言いますが……。
公式サイトの社会福祉士の受験資格ロードマップは見づらいです。
さらに、法律で受験資格は細かく定められていますが……。
「具体的に、そのロードマップは可能なのか?」
「福祉専門職の私の周囲に、そのロードマップで社会福祉士の試験を受験した者はいるのか? いない」
との結論に至りました。
そこで、私個人の主観が含まれますが、国家資格の社会福祉士の”現実的な”受験資格をお伝えすると、下記の2パターンです。
①福祉系大学等(4年)で指定科目を履修・卒業する
②一般大学等(4年)を卒業し、一般養成施設等で1年以上必要な知識及び技能を修得する
私は福井県立大学の経済学部を卒業してから、一般養成校に入学しました。
ですから、②のルートで社会福祉士の受験資格を取得しました。
一般養成校では、神戸大学や同志社大学、大阪府立大学の卒業者など、高学歴の同期がいました。
また年齢層も、30代~50代と幅広く、福祉以外での学びも大きかったです。
市役所での同期や後輩には、福井県立大学・看護福祉学部・社会福祉学科を卒業し、「社会福祉士」と「精神福祉士」を持っている公務員がいました。
ここで気をつけてほしいことがあります。
社会福祉士の試験を受ける資格が手に入るだけであり「合格」したわけではない、ということです。
「社会福祉士」の国家試験は、筆記試験です。
「介護福祉士」と違って、実技試験はありません。
ですが受験資格には「実習」が必須です。
所定の単位と実習、そして国家試験によって、社会福祉士の質は担保されているのです。
社会福祉士「国家試験」の合格率
社会福祉士の国家試験ですが、科目などは「社会福祉振興・試験センター」のホームページによると、下記のとおりです。
・出題数:150問
・試験時間:240分
・マークシート形式(5択)
また合格基準などは、下記のとおりです。
・問題の総得点の60%程度を基準
・つまり150問中、90問正解すること
・令和元年度の合格率:29.9%
第34回(令和3年度)試験概要(予定)
・ 受験申込書の受付期間:令和3年9月9日(木曜日)から10月8日(金曜日)まで(消印有効)
・試験日:令和4年2月6日(日曜日)
・試験地:24試験地
・合格発表:令和4年3月15日(火曜日)
・受験手数料:15,440円(予定)
私は24歳のとき、2003年に受験しました。
出題数、合格基準、合格率ともに変わっていません。
2003年当初から、社会福祉士の合格率は約3割で推移しています。
マークシートも変更はありませんが、「試験勉強」をしなければ合格は有り得ないレベルです。
過去問を中心に、とにかく勉強しましょう。
私は社会福祉士の国会試験合格にむけて、とにかくワークブックを熟読して模写したのを覚えています。
「試験方法に迷ったら過去問を解く」これが国家試験突破のスタンダードです。
社会福祉士の求人
福祉業界全体の求人について、「介護の学びマップ2020年7月16日」の記事から、引用します。
・介護職…4.71倍
・ヘルパー…4.13倍
・介護支援専門員…1.88倍
・相談員…1.41倍
・社会福祉協議会専門員…0.03倍
・保育士…2.27倍
・セラピスト(理学療法士など)…6.86倍
・看護職…22.54倍
・事務員…0.21倍
・栄養士…1.52倍
・管理職…1.74倍
上記に「公務員」が含まれていないため、社会福祉士の求人倍率が高いのか低いのか、一概にこのデータでは何ともいえません。
私が就職した当時は、クラスに40名の生徒がいましたが、就職室は100%でした。
福井県立大学を卒業した後輩に聞いても、就職率は100%だったそうです。
ただし、全員が「相談援助業務」ではなく「介護業務に就いた者もいる」ことだけは、注意してください。
社会福祉士の年収
社会福祉士の年収について、各サイトの結果をご報告します。
・就職ステーション:429万円
・Indeed:355万円
・転職会議:370万円
・キャリアピックス:400万円~550万円
・求人ボックス:318万円
「割とバラつきがある」というのが、私の感想です。
こうした平均年収には、管理職手当が含まれているため、一概に「社会福祉士だけの年収」を算出できません。
とはいえ、「社会福祉士」の資格取得者(私の友人や後輩)が口を揃えて言うのは「社会福祉士の給与は安定している」です。
各都道府県の地域差もあるため、お住まいのハローワークに行くのが一番だと思います。
終わりに
国家資格には2種類あります。
「名称独占」と「業務独占」です。
「名称独占」とは、その資格を持っていないと名乗れない……という資格です。
社会福祉士は、名称独占です。
よって社会福祉士の国家試験を合格した者ののみが「社会福祉士」と名乗れます。
「業務独占」とは、「この資格を持っていないと、この仕事はできません」という資格です。
例えば医者や看護師などです。
ここで、「では社会福祉士は名称独占なので、誰でも福祉の相談業務はできるのではないか?」
と結論を出すのは、早計です。
「社会福祉士」という「国家資格」を取得するためには、勉強と実習が不可欠です。
ハローワークやネットの求人をご覧になってください。
「社会福祉士必須」「要資格:社会福祉士」が多いです。
私自身、市役所への「福祉専門職」の入庁にあたっては、「社会福祉士」の資格が必須でした。
私は市役所に入る前、大阪福祉事業財団の高槻温心寮に就職しました。
社会福祉士は必須でなかったものの、採用決定後の職場見学で
「社会福祉士に受かってもらわなければ困ります。施設の信用にかかわります」
とハッキリ言われました。
また市役所を退職する際も上司から
「社会福祉士に抜けられるのは痛い。今後ますます、専門職の知識は必要になる」
とハッキリ言われました。
「社会福祉士」は法律的には「名称独占」ですが、その社会的ニーズは高まっています。
社会福祉士を取ったうえで、さらに福祉系の資格を取れば、就職や転職で鬼に金棒です。
2日で取得できる一生モノの資格なので、重宝します。
また「社会保険労務士」を取得して、年金を初めとする「社会保障」のスペシャリストになれば「独立社会福祉士」を目指すことも可能です。
この記事をご覧になった方が「社会福祉士を目指す!」と決心される。
また、社会福祉士の国家試験に挑戦し、合格されることをお祈りしております(^^♪
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