「長男の俺に介護を押し付けるな!」
「長男の嫁だからって・・私って他人ですよね?」
「何で妹の私が介護を・・」
「もういいよ! ボケた夫と2人で生きていくから!」
親の介護、そこに綺麗事は1ミリもありません。
別居が当たり前になり、年老いた夫婦だけがひっそりと暮しています。
これが現代のライフスタイルなので、変えようがありません。
そうであっても「親は親」。
毒親以外、親は危険を犯して私達を産んで育ててくれました。
①忙しなく過ぎる日々のなか、老いた親に待っている危険とは?
②自分達夫婦が年老いて、一体どんな危機が待っているのか?
「老いの先ツアー」にお連れします。
未来の危険を知ることで、リスクを回避しましょう。
最後に、介護問題を解決できる資格を紹介するので、ぜひ挑戦してください。
「児童虐待でお腹いっぱいなのに、高齢者虐待だと!?」
はい、高齢者も虐待を受けています。
厚生労働省の調査では、虐待の通報数は34,057件で過去最多、爆増中です。
そして虐待と認知した件数も16,928件とやっぱり過去最多です。
初めに高齢者虐待の「種類」をご紹介します。
次に「誰が虐待してるの?」を見ていきます。
最後に「どうしたら虐待は無くせるんだろう?」を提案します。
殴る蹴るです。
痣や骨折でバレるので、高齢者に暴力を振るうのは止めましょう。
暴言や侮辱です。
「ボケてやがる!」
一発アウトです。
「無視」も高齢者虐待なので、ながら聞きでいいので、話は聞きます。
「年寄りに性!?」
残念ながら、高齢者だって性的な被害者になっています。
失禁した高齢者を放置しておくのも、性的虐待です。
(心理的虐待、ネグレクトでもあります)
児童虐待に無い、高齢者独特の虐待です。
高齢者が認知症であっても、その方のお金を自由に使っていいわけないでしょ。
成年後見制度の利用、これが一番です。
認知症とは「認知症の初期症状と種類」認知症ケア
若年性認知症なりやすい人「チェックリストと症状」コーディネーター
成年後見人とは「成年後見人の手続きと費用」成年後見の報酬
「お世話や介護やらない!」
介護放棄や見て見ぬフリは「ネグレクト」という虐待です。
食事や水分をあたえない⇒ネグレクト
3食食べられるに1食だけ⇒ネグレクト
オムツ交換しない⇒ネグレクト
「家族だからってやってられるか!」
おっしゃる通りなので、介護保険を利用しましょう。
介護保険とは「介護保険料と申請」介護保険サービスと最新情報
「介護保険と急に言われても・・」
「ケアマネジャーに準備時間がいると言われたんだけど?」
そんな方のために「地域包括ケア病棟」があります。
親の面倒をみたくない家族に朗報!退院を60日延長する魔法病棟現る!
タイトルはアレですが”魔法”のように”使い勝手がいい”入院病棟なので、使い倒した方が賢明です。
厚生労働省の調査では、特別養護老人ホームで最も高齢者虐待が発生しています。
100人のうち30人は特別養護老人ホームで虐待を受けている・・との調査結果でした。
2位:有料老人ホーム(100人のうち20人)
3位:認知症対応型共同生活介護(グループホーム)100人のうち15人
4位:介護老人保健施設(100人のうち9人)
虐待を受けた高齢者100人の74人が施設で被害に合っています。
高齢者の虐待件数は、厚生労働省が把握している件数です。
つまり「表に出た」虐待です。
入所施設はそれはそれは「虐待の通告義務」がキッツイので、正直に報告します。
「いや、親を施設に預けるのは心配だ・・」
だったら頻繁に面会に行きましょう。
たいてい、施設にブーブー言うのは数年間も面会に来ない親不孝者がフラッと現れて、
「痣がある!」
「褥瘡がある!」
と世間知らずなことを吠えます。
生きていれば、痣はできます。
若者でも椅子に長時間座っていれば、臀部に体重がかかって肌は荒れます。
それでも施設に入所させるのが嫌ならば、自宅で介護しましょう。
施設は入所待ちの高齢者が長蛇の列を作っているので、キャンセルしたら「ありがとう!」と施設職員や他の高齢者家族にお礼を言ってもらえます。
同じく厚生労働省の調査では、養護者(自宅で面倒みてる人)の相談件数は約3万件、虐待認定件数は1万件を超えています。
同居の家族が「殴ったよ♪」「蹴り飛ばしたよ♪」と言うわけないので、近所や在宅介護スタッフからの通報が大半です。
つまり表に出ているだけで、年間1万件、高齢者は虐待を受けています。
これで氷山の一角なので、身震いします。
自宅での虐待のうち86.6%が同居した家族からでした。
1位:息子 40.3%
2位:夫 21.0%
3位:娘 16.5%
息子・・「8050問題」という言葉を聞いたことはありますか?
50歳の無職で引きこもりの息子が80歳の親の年金にたかって生活している世帯のことです。
急上昇中の「8050問題」ですが、高齢者虐待との因果関係は報告されていません。
報告されていないだけなので、察してください。
無職の50代引きこもり男性で親の年金にたかっている人間が、かいがいしく親の面倒を見るでしょうか?
「1人で気ままに暮すライフスタイルの何がいけないんだ!」
「認知症」と「孤独死」が問題です。
認知症の独り暮らしは、詐欺などの犯罪に巻き込まれたり、火災を起こす原因になります。
「ニッセイ基礎研究所」によると、東京23区での孤独死は年間で2万6821人です。
「孤独死」の定義は、実は曖昧です。
同調査は「孤独死とは『自宅で死亡し、死後2日以上経過』」としています。
つまり、死後24時間以内に発見されたケースは勘定に入っていません。
孤独死を行政は把握していません、定義が無いので。
孤独死はほぼほぼ、変死扱いされます。
「1人で死んでも迷惑はかけない!」
いいえ、「死」は隣近所への精神的ダメージが大きいです。
何より孤独死は、尊厳ある最期だと言えるでしょうか?
民生委員や包括支援センターに期待するブログが散見されますが、必死に頑張ってくれています。
「独り暮らしの高齢者宅に回覧板を回すときは、必ず顔を見てから」
「独り暮らしの高齢者でLINEグループを作ってしまい、半日に1度生存確認を行う」
などなど、地域の私達にもできることがあるのでは?
65歳以上の方が65歳以上の配偶者の面倒見ることです。
最近では配偶者のみならず、兄弟姉妹どころか
「高齢の子どもが、高齢な親の面倒を見る」という、しんどい現実があります。
しかし「認認介護」よりはマシかな・・とも思います。
認知症の高齢者が認知症の高齢者の面倒を見る・・信じられないでしょうが、この国のリアルです。
なぜ、こんな事態に?
医療は延命に成功しましたが、認知症を完治させるのは不可能です。
「平均寿命」と「健康寿命」の差も広がっています。
※健康寿命:健康で活動的に生活できる期間
親と同居しないのが、当たり前になってきました。
嫁姑問題が起きないので、それはそれでいいのかなと。
親と同居すると子どもの面倒を見てもらえるので、保育園の確保に必死にならなくていいんですけどね。
ちなみに「独身の子どもが高齢者の親と同居する」のも「核家族」です。
で、子どもが年老いて老々介護になり、認認介護になっていきます。
「難民って・・遠い国の話では?」
いいえ、日本で現実に勃発しています。
しかも右肩上がりで「難民」が増加中です。
・65歳以上の高齢者
・介護が必要な「要介護者」に認定されている
この2つに該当しているのに、介護が受けられない方々です。
高齢化で高齢者が増えたからです。
しかも少子化で介護する人も減っているので「介護難民」が出るのは当然です。
どのブログを見ても「地域包括ケアシステムで~」
綺麗事は止めましょう。
どの地域だって、高齢者が増えて喜ぶわけないでしょ?
「限界集落」という言葉を聞いたことが無いのでしょうか
介護の現場はいつだって人手不足です。
介護労働安定センターの調査では6割の事業所が「人手が足りない」と悲鳴を上げています。
それもそのはず、給料が安い⇒辞めていく⇒人出が足りずブラック企業化⇒また辞めていく、という負の連鎖は止まりません。
「頑張って給料上げればいいんじゃないの?」
上がりません、どれだけ結果を出しても。
「介護報酬単価」は国が決めるので、介護の現場が頑張っても給料は上がりません。
内閣府の「高齢社会白書」では、2060年には約4割が65歳以上です。
難民は増える一方で、減りません。
介護の人手不足を解決するためには、介護報酬単価を上げて介護職の給料を上げるのが第1歩です。
65歳以上の方が増えるのならば、介護職として働いていただけるよう、高い給料と体力に配慮した職場の環境作りを行うしかありません。
「成年後見って何それ美味しいの?」
こちらの記事をご覧ください。
成年後見人とは「成年後見人の手続きと費用」成年後見の報酬
「成年後見人」は家庭裁判所が決定します。
それでも「財産を乱用する」=私腹を肥やす人達がいて、トラブルになっています。
解決策はあるのでしょうか?
成年後見でなぜトラブルが発生しているのか?
財産管理のド素人の「家族や親族」が成年後見人だから、です。
費用をケチるのはやめましょう。
生きているのに「認知症や知的障害だから分からないだろう」と家族や親戚に、貯めたお金を使い込まれたいですか?
そんなことのために、貯金したわけではないでしょう?
家庭裁判所は割と、身内が成年後見人になるのに消極的です。
この傾向で「家裁は成年後見を進めない」との意見が散見されますが、違います、家裁の方針は正しいのです。
しがらみの無い、高い倫理観を持つ弁護士などの法律家や経験のある社会福祉士に依頼しましょう。
主に高齢化で問題とされている「介護問題5選」をご紹介しました。
ですがトドメに、もう1つ重要な問題が発生しています。
「介護離職」です。
「仕事も介護も大変・・」
お金と体力、両方で悲鳴を上げた方が「介護のために仕事を辞める」=「介護離職」です。
平成28年10月~平成29年9月の1年間で、離職した方は9万9千人を越えます。
離職して経済に苦しみ、生活保護を申請するケースが多発しています。
生活保護については、こちらの記事をご覧ください。
生活保護いくら?「条件と金額」デメリット「不正受給」扶養調査撤廃
生活保護のデメリット「生活保護の不正受給を許すな」水際作戦
生活保護の申請・受給は何の問題もありません。
介護離職の問題は少子化の日本で、さらに働き手を失うことです。
介護離職者の8割が「介護に負担を感じている」との調査結果があります。
国は介護離職を防ぐため、介護休暇の制度を拡充しましたが焼石に水です。
「いつまで介護が続くのか分からない」
この悩みがつきまとうからです。
企業だってずっと出社しない人に給料を出し続けられるわけがありません。
育児休暇は子どもの成長で目ぼしがつきますが、高齢化で高齢者は認知機能や身体能力が落ちていきます。
介護離職を綺麗事無しで解決するには、この2つしかありません。
①施設を建てまくって入所できるように整備する
②施設の費用を安くする(税金投入)
介護にまつわる代表的な問題をご紹介しました。
割と絶望的ですが
「よもやよもや不甲斐なし!」と挑む覚悟を決めたなら、福祉系の以下の資格を取りましょう。
「介護の現場で使い物になりますよ」という「証明」が介護福祉士です。
ユーキャンの介護福祉士講座
相談援助業務を行うならば、社会福祉士です。
これらの資格を取って5年経ったら介護保険の調整役である「ケアマネジャー」を取ります。
ユーキャンのケアマネジャー講座
そして最大4.8万円の継続お祝い金をもらって転職します。
福祉の現場は過酷なので「ジョブメディカ」のキャリアアドバイザーと相談します。
無料で登録だけしておいて、様子を見るのもアリです。
下記のニュースのように、若者にも「介護」は突然襲ってきます。
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今のうちから介護を「我が事」として捉え、資格を取って知識を得るなど、準備しておくことをお薦めします。
「それでも介護に一歩を踏み出せない・・」ならば、ボランティアから気軽に始められます。
ボランティアとは「ボランティアのメリットと活動例」震災復興へ